3日、ウェールズ代表は日本代表との第1戦試合登録メンバーを発表した。会見にはマット・シェラットHC、HOデヴィ・レイクキャプテン、CTBジョニー・ウィリアムズが会見に応じた。
ウェールズ代表 マット・シェラットHC

マット・シェラットHC
――メンバー選考について
3週間、準備ができたので、いろんなクラブからの選手がいたが、いろんなコンビネーションを試しながらこの試合に臨むことができました。
新たなコーチを迎えて、コンビネーションを試めすか話し合ってきた。今回は経験者だけでなく 割とバランスの取れた選手で構成した。ベンチに経験豊富な選手を入れて、後半、それを活かせる展開になればいいなと思っています。今回、15人というより23人でしっかり戦える、特に60から80分はきつくなるので、しっかり戦えるメンバーを選びました。
――FLジョシュ・マクラウド(2キャップ)、CTBウィリアムズ(7キャップ)、初キャップの控えPRベルチャーに注目しています
今の選手たちの状態を見て選考した。クラブのパフォーマンスも考慮した。FLジョシュ(・マクラウド)は、ここ最近ケガをして不安定なシーズンを過ごしてきたが、2022年以来の復帰です。クラブでどんな選手か知っているので代表にふさわしい。PRベルチャーは苦労してきた選手で、アカデミーから入ったが2016年に解雇されて、フィールドの整備士の資格を取るか、電気技術士になるかと勉強していたときもあったが、この長い時期を経て、カーディフのキャプテンにもなったりして、ようやく代表に選ばれた。我々みんな誇らしいし、家族も楽しみにしている。やっと彼にふさわしいポジションにたどり着いたのかなと思います。
――真夏の昼の試合です。
両サイドにとって大変なことになると思います。ただ日本の方が慣れているのかなと感じます。我々の準備としてはS&Cコーチが良い準備をしてくれて、室内の高温でトレーニングもしたし、しっかり準備してきた自信があります。暑さというより、ボールが濡れている状態で動かないといけないのがチャレンジかなと思います。TVで見ると、コンディション的には良いが、実際にはボールが滑るのでそういった場面が目立つのかな。
――今回の試合で勝利する意味、意義は?
選手たちと来日する前に話をしたが、このツアーで何がモチベーションかという質問をしたら、みんな揃って、ウェールズのため勝利したいと答えました。1つの時代の終わりでもあれば始まりでもあって、そういうツアーになるのかなと思います
――日本も同じ位置にいますが、日本代表の印象は?
2ヵ国とも似ていると思っていて、新たな時代を築いていく中で、この18ヶ月から24ヶ月にお互い新しい選手やコーチが入ってきたりして、お互い変化を求める中で、週末の試合は見物になるかなと思います。
――勝つために大事なポイント、注目している選手がいれば教えてください。
リーチ選手が戻ってくたということは、我々にとってはファレタウが戻ってくるのと似たような意味を持っていて、経験豊富な選手で、落ち着かせる、経験を活かすという点でキーになってくるのかな。他にはLOワーナー、CTBライリー、そして両WTBの選手たちです。WTBはボールをコントロールできるかが大事で、どっちに先にチャンスを活かせるかが勝負になってくると思います。
――指揮官に就任してから、どういったチームを目指してきたのでしょうか?
シックスネーションズの途中でヘッドコーチに就任したが、たくさん学びがあった。基本に戻ろうというところですね。ディフェンス、キックチェイス、コンタクトエリアから集中することにフォーカスしてきました。今後、しっかりパスをして勇気をもってプレーしていきたい。今後のウェールズについて考えながら、基本のところをやっていけばどんどん強くなっていくと感じています。
――北九州は応援している雰囲気があります。どう感じますか?
私は日本に来るのは初めてなんですが、空港からホテルまで、たくさんの人に迎えられて歓迎されて、信じられないくらい気持ちが高ぶりました。日本の人はフレンドリーで果たしかけてくれて、街中でもウェールズのシャツを来ている人がたくさんいて、2019年の力はすごいなと思うし、今でも続いているのは嬉しく思います。
みなさまがスタジアムに足を運んでいただき、我々を応援してくれると嬉しく思います。
ウェールズ代表 HOデイヴ・レイクキャプテン

HOデイヴ・レイクキャプテン
――今回の試合の意味、意義は?
我々にとっては大事な試合だと全員で認識しています。勝つことがどれだけ大事か、あらためて話し合いながら1週間過ごした。日本のツアーのみならず、秋や来年のシックスネーションズなど今後のウェールズ代表として良いスタートが切れたらいいなと思います。
――今回の暑さ、環境について
先日、誰かが「地獄のような暑さ」と話していた。しかし、日焼けするのも悪くないなと。Tシャツ焼けが目立ってきた、少し焼けすぎかな(苦笑)。来日して、すぐトレーニングしたときは暑さにビックリしたが、S&Cコーチのおかげでだいぶ慣れて良いトレーニングができていると思います。
――今回、日本にきて暖かく迎えられています。 学校訪問にも行きましたよね。
日本のみなさんに、やさしく、暖かく迎えてくれたとみんな言っています。暖かく迎えられたことに感謝しています。その感謝として、地域のための活動をして少しだけ返せたのかなと思います。
――今回、来日する前にアンケートを取ったと聞きました。
何のために戦うのか、家族のために戦いたい。今、家族が日本に向かっている。家族の前で勝つのは大きいし、家族のためだけではなく、自分たちみんなのため、そしてウェールズのファンのため、18ヶ月いろいろあったが、サポートしてくれたみなさんのために、勝利を届けたい。
――日本代表で注目している選手は
個人としてはフロントローの選手に注目していて、デビューの選手もいると聞いています。
それ以外だとリーチ選手は危険な選手だと警戒しています。BKはキックする選手も多いのでそれをどう止められるかが鍵になるのかなと思います。
――HOとして、セットプレーに対する自信は?
もちろんセットプレーには自信を持っています。選手の入れ替えはあったが準備できているのかな。ウェールズのゲームの一つはセットプレーなので自信を持っていきたい。日本代表は規律が高いので、そこを警戒したい。
――日本滞在で楽しかったことは?
一番面白かったのは小倉城に行ったことです。ウェールズにもお城はたくさんある。文化の違いを目にするのはとても面白い。あと一度、焼肉に行ったのですが、床に座って食べたのですが、フロントローの選手は足が痛い、腰が痛いと言っていました(笑)。
――ヘッドコーチが23人で トータルで戦うと話していました。 60分から80分にベテラン選手を入れると。
監督と話していたプランと似たような展開になると思っています。日本代表は最初の20分とても素早いし、世界のトップにも最初の20分は勝てる状況が続いている。60分から80分にフレッシュレッグスを入れて、2つめの新たなチームを入れて進めていくことが重要だと思います。良い結果で終われるようにしたい。

――2019年から北九州とウェールズがつながっていることはどう感じる?
2019年、私は来ることができなかったが、実際に来た選手から聞くと、あの時ここ行ったとか、誰々としゃべった、再会したということは素晴らしいことです。北九州に何か影響を与えるだけでなく、北九州からも我々も影響を受けている。ホテルのロビーに2019に来たファンがまた来て話してくれたり、特別な意味があるのかな。ラグビーはたくさん移動しながらいろんな人と話し合いながら絆がどんどん続いていくのが特徴なので、お互いに良い影響をもたらしているのかな。
ウェールズ代表 CTBジョニー・ウィリアムズ

CTBジョニー・ウィリアムズ
――久々のテストマッチです
今回、久々の先発に入って、長い年月が経ったが戻ってくることができ、ウェールズ代表のユニフォームを着れる誇りを取り戻せて嬉しく思います。2023年W杯のポルトガル戦以来の先発なので長い年月でした。
――今まで12番が多かったが13番での先発です。
どのクラブでプレーしても大きな違いはない。わりと落ち着いて13番でプレーできるかな。ウェールズで初の13番だが、どのジャージーを着てもやることはかわらない。
――日本代表の対面のCTBライリーの印象は?
ライリーは重要な選手の一人、特徴を捉えているつもりです。とてもフィジカルで、キープレイヤーでもあるので警戒しているが、それよりも大事なのは自分たちが何ができるのか、自分たちは何をターゲットにどうできるのか。ワークレイトや姿勢をどう見せたら、勝てるのかにしっかり集中していきたい。彼を止めないといけないが、自分たちのパフォーマンスが大事です。