山本実、津久井萌、齊藤聖奈―この4年間の経験を結果に。3度目のワールドカップに挑む! | ラグビージャパン365

山本実、津久井萌、齊藤聖奈―この4年間の経験を結果に。3度目のワールドカップに挑む!

2025/07/17

文●編集部


19日、サクラフィフティーンことラグビー女子日本代表は「太陽生命ジャパンラグビーチャレンジシリーズ2025」にてスペイン代表とミクニワールドスタジアム北九州で対戦する。ワールドカップ・イングランド大会前の貴重なテストマッチ、さらに本戦でも対戦するスペインに対してどんなパフォーマンスをするのか注目される。

スコッドの中から、3度目のワールドカップ出場となる、山本実(横浜TKM)、津久井萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ)、そして現役女子選手としては最多キャップ数47を持つ齊藤聖奈(PEARLS)の三選手がオンライン会見に応じた。

齊藤聖奈(PEARLS)

(髪の毛の色は桜色?)ハハハ。そうですね。桜色です。PEARLSが(15人制全国大会の)決勝戦で負けちゃって、ちょっと気分転換に髪型変えようと思って切ったら、結構好評だったんでそのままいってます。

(チームで一番のベテラン。ワールドカップに対する思いは?)前回大会も自分たちが望んていた結果が得られなくてすごく悔しい思いをしたし、やっぱり勝つことがどれだけ価値のあることかということに改めて気づいたというのが前回大会でした。

齊藤聖奈

齊藤聖奈


前回大会の準備では、世界に勝つというレベルまでには達してなかったと感じて、そこからの3年間。チームとしてもこのイングランド大会にむけて、よりハードワークして準備してきたので、きっと自分たちが望む結果というのを得られると信じています。

(50キャップというのは?)あんまり細かく数えたこともなかったんですけど、メディアのみなさんが47とか言ってくれるのをみて、47回やったかという感じです。1つでも多く試合に出て、チームに貢献できるようにハングリーにやっていきたいと思っています。

(ワールドカップのキーマンは?)自チームですか?やっぱり、昨シーズン、スーパーラグビーに参戦して、ニュージーランドのチームと対戦した時に、自分たちがどこで勝てるんだろうというふうに思ったとき、やっぱりラックからのボールが出てくるスピードだったり、テンポのところは断然日本のスクラムハーフの方が速いと思ったので、スクラムハーフがキーマンになっていくのかな。

(レスリーHCとは特別に何か話をした?)レスリーとは今シーズンが始まる時に1on1を行って、ワールドカップへの思いとか、自分がこれから若い子たちに何が残していけるんだろうかとか、そういう話とか色々しています。

(個人として成し遂げたいこと)スーパーラグビーに参戦して、コリジョンのところでは一つレベルを上げることができたかなと思うので、すごくこだわっていきたいですね。やっぱり自分たちより大きな相手と戦うことになるので、しっかりフットワーク使って、タックルをずらしたりとか、自分たちがタックルする際には、ロータックルというのはスーパーラグビーでも嫌がられていたので、しっかり日本らしい低いタックルをやっていきたい。


(ワールドカップ前の実戦で試したいことは?)試したいというか、自分はアメリカ戦に参戦できなかったんですけど、アメリカ戦で手応えを感じてみんな帰ってきてくれたので、そこからまた一段階、新しいことにチャレンジしたりだとか、新しいサインも増えてきているので、自分たちが準備してきたことをどれだけゲームで遂行できるかというところが、気になってくるかなと思います。

(スペイン代表に対して)スペインの選手も結構大きな選手が多いので、アメリカ戦のようにタフなゲームになるんだろうなと感じています。自分たちもコリジョンのところはしっかりこだわってやっていきたいし、そこは譲れない部分でもあると思っています。スペインはセブンズの選手も加わって、スピードもかなり速いというふうに見受けられるので、しっかりコネクトして止めていきたい。

(いつも笑って過ごしていますか?)はい。若い子より元気にやっているかもです。


(春先に怪我をしている様子もありました。今は?)アメリカ遠征前の合宿で怪我をしてしまったんですけど、ドクターであったりとか、トレーナーさんだったり本当にサポートしてくださって、うまく手術もリハビリも過ごせて、予定されている期間より、本当に早く復帰することができて、ワールドカップに向けて準備ができているので本当にありがたいです。以前の怪我の時もドクターの皆さんのおかげというか、しっかりラグビーを見せて恩返しできたらなと思っています。

(このワールドカップは集大成とか?)3月の時にレスリーにも同じようなことを聞かれたんですけど、自分としては特に集大成とかそういうふうには思っていなくて、一つ一つ目の前のことをクリアしていくだけだなと思っています。日本の女子ラグビーの歴史に新たな1ページをこのチームで刻みたいというふうに思っています。

津久井萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ)

津久井萌

津久井萌


(これまで取り組んできていること)ずっとやってきているのは、パスのすごく細かな部分で、フォームだったり、投げ方の細かなところ、ボールの持ち方だったり、それはこの4年間ずっと練習してきたことです。あとはゲームコントロールの部分で、ただパスを投げるだけじゃなくてスペースがどこにあるのかというのを確認してやっています。


(パスについて)今までは結構腕で投げるパスだったんですけど、それだと体力も無駄に使ってしまいますし、投げるコンパクトさ、みたいなのがなくて、スピードもその分遅くなってしまうので、そこの部分で速くボールをみんなに渡すという部分を意識しています。


(3大会目のワールドカップ。経験のある選手としてチームにどういう働きかけをしているか?)特別な感じはないんですけど、自分が気になったこととかは、常にすぐ伝えるようにしています。練習の中でブレイクになった時とか。一人ひとりに伝えています。これまでは自分のプレーに集中しすぎていたというところはあったので、もう少し客観的に周りのことも見れるようになったのは成長したと思います。


(ゲームコントロールができるようになるために磨いてきたこと)この4年間で試合数も相当あったので、試合を重ねるという経験はすごくできたと思っています。あとはSOがラックに入った時に、自分が指示をしてオーガナイズするというところは意識しています。他の人に頼らずに自分がやらなきゃいけないという気持ちを持っています。


(スクラムハーフとしてのコーチングを受けた?)横河武蔵野アルテミ・スターズの藤戸(恭平)HCにはスクラムハーフの知識をずっと教えてもらっています。学んだことはたくさんありすぎて、どれがというより本当に全部なんですけど。本当に全部です。

山本実(横浜TKM)

山本実

山本実


レスリーHCがワールドカップのキャンペーンの始まりだと思って臨むといっていたので、チームとしても緊張感が高まっている状態です。私としては、しっかり練習やっていますし、2月合宿を重ねて、家族よりも長くみんなと時間をともにして合宿してきましたし、本当に目の前のことをやるのに精一杯だったので、ついにこのタイミングになったのか、あっという間にこの時が来たなと思っています。


今までいろんなところで経験をしてきたので、そういった経験をチームにどうやって還元できるかということを考えています。プレー面ではキックをうまく使ってエリアマネジメントしたり、タイムマネジメントをしっかりして最後試合を勝って終わらせるというのが私の大きな役割というか、得意なところでもあるので、そういったところを全面に出して戦いたい。


(これまでの経験を活かせている部分は)ワールドカップ2大会出場したりとか、イギリスで3シーズン戦ってきたり、そういった経験をして今、試合をしながら思うのは、昔だったら、うまく行かなくなった時に焦って何もできなくなっていたところでも、どうやってそういった状況をリセットするのかとか、どうやってモメンタムを引き寄せることができるかというようにあまり焦らなくなってきました。

(スペイン代表のイメージ)2年前にスペインに行ってアウェイでテストマッチ1試合と練習試合1試合しているんですが、その時も試合の中ですごく乗っている時は日本も受けてしまう時間帯が結構ありました。メンタルで勢いを渡さないようにプレーしないといけないなと思っています。


(この半年でBKとしてワールカップにむけて一番取り組んできたことは?)そうですね。たくさんあるんですけど、キックについてはいろんな選手が練習して蹴れるようになってきたと思います。エリアをとるキックもですけど、スコアするためのキックだったりですね。

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