エディーHCが考える「JAPANXV」の位置づけとは…オンライン取材レポート | ラグビージャパン365

エディーHCが考える「JAPANXV」の位置づけとは…オンライン取材レポート

2025/05/20

文●編集部


19日、大分合宿を行っているJAPANXVについて、チームを率いるエディー・ジョーンズHCがオンライン取材に応じた。20日、NZUとの強化試合を前に、JAPANXVの位置づけについて詳しくメディアに対して説明をした。

エディー・ジョーンズHC

エディー・ジョーンズHC

エディー・ジョーンズHC


――今回のJAPAN XVの位置付けは?


今回は(大分で)3試合あります。最初の試合には、U-23日本代表として海外遠征に参加した大学生選手も出場します。彼らにもっと高いレベルでプレーする機会を与えることにしました。

そして、リーグワンのプレーオフに進出するチームに所属していない選手たちにも、日本代表への選出をアピールする機会を与えることができます。つまり、すべては日本代表の選手選考が目的です。

7月の最大の目標は、当然ウェールズに勝つことです。そして、ウェールズに勝つための最高のメンバーを決定するための選考材料となる、日本代表の試合を数多く用意しています。


――今回の活躍次第でU-23の選手も日本代表メンバーに入る可能性はあるか?


100%あります。大学側から派遣を許してくれればそうするつもりです。


――週末のプレーオフで敗退したSG東京や静岡の選手もそこに入ることはあるのか?


(日本代表合宿前の)菅平合宿はそうですが、大学の選手は除いての実施になります。

来年以降、U23、JAPANXVはエディー氏が担当する予定

――U-20までは大久保HCに任せ、その上はジョーンズHCが見ていくのか


今のところその予定です。大久保はU-20以下のチームをすべて担当しており、素晴らしい仕事をしてくれています。今後もその仕事を続けてほしいと思っています。もちろん、それは私が決めることではなく、協会の決定ですが、私は少なくとも来年はU-23以上のチームをすべて担当する予定です。

このように、高校代表から U-20、U-23、Japan XV、そして日本代表へと続く道筋が、徐々に整ってきているところです。

そして、日本が発展するために必要な体制は、皆さんご存じのとおりです。日本はラグビーの有望な人材は豊富ですが、その才能を育成するS&Cプログラムやハイパフォーマンスプログラムが欠けています。そこで、現在、その体制の構築に取り組んでいます。


――JAPAN XVは時期や選手層を見ても、選手のポテンシャルを試すためのものか、昨年のように日本代表のスタイルを前進させる、プレースタイルで新しい取り組みをやったり、テストしたいという意図もあるのか。


その両方です、もちろん。両立しています。つまり、U-23日本代表では、日本代表として変化させたい部分を明確にし、それをU-23日本代表で試しました。

また、U-23代表では、2027年のワールドカップで日本代表としてプレーできると思われる3人の選手を改めて見つけました。そのため、大学と協力しながら、彼らの育成をできるだけ早急に進めたいと考えています。つまり、2つの目的を同時に達成したいと考えています。

7月の最大の目標は「ウェールズ代表に勝利すること」そのために・・・

――(ダイナボアーズの)吉田選手が今回のスコッドに入ってきた。どういうところを評価しているのか


個人的には彼は成熟した選手で、特にこのような若いチームでは重要な要素です。良い基盤となる経験を積んだプレーヤーが求められており、吉田はその成熟さを持ち合わせています。

彼は人柄も良いです。相模原では高いワークレートを示しました。効果的なボールキャリーも持っています。インターナショナルラグビーへのステップアップが可能かどうかを見極めたいと考えています。彼は良い姿勢も持っており、間違いなくこの3試合は彼が能力を発揮する機会となるでしょう。


――ヴェルブリッツ時代はあまりプレータイムがなかったが、相模原で彼の成熟を感じたのか


その通りです。彼は三菱で安定したプレーを続けています。彼は代表に選ばれるに値する選手です。残念ながら、姫野選手は現在再び故障中なので、ウェールズ代表戦に出場できるかどうかはわかりません。

トヨタは彼がケガをしていると言っており、ご存知のようにクラブが選手を管理しているため、私たちは彼に連絡を取ることができません。そのため、姫野については様子をみるしかありませんが、吉田が加入し、彼はコンディションも良好です。

ここ数日間のトレーニングでも、彼は本当に良い練習をしています。彼のプレーを見るのを楽しみにしています。

――ウェールズ代表戦に向けどういう選手をセレクションしていきたいか?


ポジションによります。しかし、フォワードでは確実に、高いワークレートと優れたブレイクダウンスキルを持つ選手が必要です。ウェールズはブレイクダウン周辺が非常に強いチームだからです。ガットランド体制下で、彼らはブレイクダウンで強さを発揮し、その強さを維持し続けています。そのため、ブレイクダウンスキルに優れた、タフなフォワードを求めています。

バックスでは、基本をしっかりとこなす能力があり、スキルを確実に発揮できることが重要です。各選手はそれぞれの良さを試合で発揮し、JAPAN XV の試合でもその良さを発揮してほしいと思っています。


――U-23日本代表の選手で2027年ワールドカップに活躍出来そうな選手とは具体的に挙げられるか?


今、2人参加しています。明治のFB竹之下はワールドカップでプレーできるかなりのポテンシャルがあります。あとは筑波のFL中森、この2選手は非常に才能があると思います。しかしこのキャンプの段階でどれだけハードワークするかにかかっています。

それから早稲田のHO清水は4月のオーストラリアへのツアーでキャプテンとして非常に素晴らしい仕事をしました。彼は、優れた、タフなリーダーであることを示しました。
そして、皆さんもご存じのとおり、現在の日本代表では、強力なリーダーが欠けている状況です。彼は、次のワールドカップでチームをキャプテンとして率いる可能性も十分にあります。

――先日、この合宿のゴールは毎日成長することだと言ったが、成長をより顕著に見せた選手はいたか?


トヨタの小村。非常によくやっている。10番、15番でプレーできるので、今回ベンチからプレーしてもらう予定です。非常にポテンシャルもあり印象的でした。リコーの選手たちは1日遅れて参加したため、実際には1日しか練習ができませんでした。そのため、彼らの評価は難しいですが、小村選手は確かに良いパフォーマンスを見せています。

また、キャノンのSH土永もいます。ご存知のように、私たちは土永を昨年プログラムで見ていました。彼はシャープな選手で、間違いなく日本代表としてプレーするポテンシャルを秘めています。

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