14日、NTTジャパンラグビーリーグワンプレーオフトーナメントに向けたプレスカンファレンスが都内で行われた。リーグ1位・東芝ブレイブルーパス東京、リーチ・マイケルキャプテン、2位の埼玉パナソニックワイルドナイツ、坂手淳史キャプテンが出席した。
埼玉パナソニックワイルドナイツ 坂手淳史キャプテン
――今シーズンとってもリーグ全体面白かったですよね。
はい、本当に接戦が多くて、やってる方はしんどいですけど、見てくれてる方々には楽しんでもらえたんじゃないかなと思ってます。
――レギュラーラウンドを振り返っていただきたいんですが、今シーズンは、主力選手が引退されたり、移籍されたりっていうのもあったシーズンのスタートでした。
ただ、準備している選手たちが多かったので、いいシーズンになっていると思いますし、シーズンのスタートもそうでしたけど、中盤ですね。怪我人も何人か出て、主力に怪我人が出た時に、若い選手たちが躍動してくれて、負けるシーンはもちろんありましたけど。いい形でシーズンを成長した上で、(ここまで)これてるかなというところは感じています。
――ターニングポイントになったとか手応えのあったゲームって思い出すと?
全部本当に必死なんで、これがこれがというようなのはないですけど、18節のサントリー戦はその日2試合あったんですけど、その日と前日に1試合ずつあって、両方の試合で勝ちながら、勝ち方もすごく良くて、自分たちのラグビーがより出やすくなってきてるんじゃないかなというふうには手応えとしては感じています。

坂手淳史
――今シーズン、この選手伸びたなとか、こういう部分チーム良くなったなというのはどうでしょうか。
チーム全体ではシーズン途中からディフェンスのところ、得点取られる部分、シーンというのが多かったんですけど、そこもちょっとずつ修正してきて、だいぶ息があったディフェンスができてきているなというところは感じています。
選手個人としてはやっぱり山沢京平がチームをうまくコントロールしてくれていますし、アタックでのタクトの振り方というのはね、試合をするにつれて良さを増しているし、自信があるのもすごく感じるので、そこは本当に今年1年間よく頑張ってくれてるなと思ってます。

山沢京平
――ゲームキャプテンも務めるし変わりましたよね
そうですね。ゲームシーンに務めながら、文句は多いですけど(笑)、でもチーム全体として見ながら、特にアタックのところを彼にはコントロールしてもらっているので、それは僕がいてもいなくても、チームに対してどういうことを伝えるかっていうところも一試合一試合成長して今に至っているかなと思ってます。
――でも、レギュラーシーズン通して一番タックルした人が、36歳リーチマイケルでしたね。すごいですよね。
すごいです。本当に。シーズン終盤で結構疲れた顔をされていましたけど(笑)。ただ試合の中でずっと動き続けるって、なかなかしんどいことだと思いますし。さっき話を聞いたら、全部出てるっていう。数試合しか交代、途中交代もしてないということで、本当に鉄人だなと思います。7針縫って大丈夫って言うんで。まあ彼が言うのは大丈夫だろうなと思いますけど。

――ノックアウトトーナメント、プレーオフ…。一発勝負をたくさん経験しています。
ポイントは、やっぱりメンタルと自分たちのフィジカルの部分が大きなポイントになるんじゃないかなと思っています。リーグ戦と違って、負けたら後は修正、後から修正が全く効かないトーナメントになってくるので、そこに対してゲームの中でどう修正していくか、どうプレイをしていくかの選択だったりとか、自分たちの準備が大きく影響すると思うので、そういうゲーム、楽しみですけど、準備したいなと思っています。
――ワイルドナイツはスピアーズ対サンゴリアスの勝者ですね。
お互いの色が色濃くあるチームなので、アグレッシブダンキングラグビーするサンゴリアスさんと、フィジカル、スクラム、モールが強いスピアーズさんと、お互いその色がどうぶつかるかというのを楽しみにしていますし、どちらが上がってきても強敵だなというふうに思うので、僕らの準備をしつつ、そこの試合にもしっかり注力して見ていきたいなと思っています。

坂手は今シーズン100キャップを果たした
――東芝ブレイブルーパス東京のリーチ選手にエールではないですけど一緒に戦うという気持ちがあればぜひ教えてください
お互い多分準決勝からで、準々決勝の勢いを持って勝ってくるチームが戦ってくると思うので、お互い、いい試合ができるように1週間準備しましょう。
――最後にファンの皆様にプレーオフへ向けた意気込み、聞かせてください。お願いします。
いつも応援してくれてありがとうございます。ここからさらにレベルの上がるラグビーの佳境というところが見れると思うので、僕たち自身もいい準備をして臨みたいですし、たくさんの声援、応援をしていただけたら嬉しいなと思います。頑張りましょう。
東芝ブレイブルーパス東京 リーチマイケル
――右目かなり腫れてますけど大丈夫ですか
大丈夫です。
――大丈夫じゃないと思いますけど、どれくらい
7針縫ってきました。
――7針縫って大丈夫という。でも1週間、間が開きますもんね。
はい、1週間も空くし、でも明日ボールセッションあるので、また、血でると思います。
――リーチ選手はディフェンディングチャンピオンとして迎えたシーズン、振り返って印象的なことは
シーズン初めから連覇するという、周りから連覇連覇と言われたんですけど、クラブハウスの中では全く使わずに今シーズン過ごしています。

リーチ・マイケル
――印象的なゲームをあえてあげるとは何でしょうか。
たくさんあって、やっぱり静岡ブルーレヴズ戦の2戦目、連敗した試合が一番印象にあります。
――今シーズン、チームでこの選手伸びたとか、こういう部分チーム良くなったなとおもうことは
バックスリーと、松永拓朗選手が怪我して最後出られなかったですが、シーズン通してフォーマンスも良くて、スタッツも良くて、代表にも選ばれて、彼が一番成長できたかなと思います。FWの中では、ワーナー・ディアンズですね。シーズン通して、どんどん代表から帰ってきて、自信ついて、自分たちのキーマンになってきました。
――でも、レギュラーシーズン通して一番タックルした人が、36歳リーチマイケルでしたね。
試合が多かったからだと思います。
――一発勝負について
そうですね、負けたら終わりというプレッシャーもあって、ただ、そのプレッシャーをどうやって楽しめるか、あとは自分たちの強み、東芝ラグビーをやりきるか、そこにフォーカスしてやっていきたいなと思います。
――東芝ラグビーできるか、それはどういうことですか。
フィジカルを全面に出して、まずラグビーの大前提のフィジカルのところ、タックル、ブレイクダウン、ボール、セットピース、そこはぶれずにやっていきたいなと思います。

サバンナ八木さんら5人がプレーオフ応援芸人に就任
――準々決勝の対戦相手が静岡ブルーレヴズ対神戸スティーラーズ、この勝者と戦います。
そうですね。僕ら、準決勝からスタートで神戸スティーラーズかブルーレヴズ。試合は先週もやったし、もう一回リベンジマッチなので、どっちが来るかわからないですけど、どっちも強くて、しっかり見たいなと思います。
――リーチ選手から(坂手選手へのエール)どうですか?
同じく、また2週間後でこういう場でまた会えるように頑張っていきましょう。
(坂手)頑張ります。
――最後にファンの皆様にプレーオフへ向けた意気込み、ぜひリーチ選手から聞かせてください。お願いします。
今シーズン開幕から18節まで、たくさんの東芝のラグビーファンが、自分たちの試合を見に来てくれて、本当に感謝しています。いよいよ準決勝、負けたら終わりというプレーオフもあって、ぜひルーパスファンと一緒に盛り上げて、決勝に向けて頑張っていきましょう。
――お二人に、月並みですけど、もし決勝で対戦したとき、想定して、相手チームのマークしたい選手、注目選手をお願いします。
坂手 リーチさんはもちろんチームの大黒柱なので警戒をしていますし、あとは10番リッチー・モウンガ選手をやっぱり、ゲームをコントロールしていくというところで、すごく力を発揮しているので、またプレーオフを一番知っている選手の一人ですし、そこを警戒しています。
リーチ 坂手選手です。セットピースがプレーオフになると重要なポイントなので、そこでプレッシャーをかけていきたいと思います。警戒している選手がたくさんいて、もう一人はディラン・ライリー、ジャック・コーネルセン、ベン・ガンダー、たくさんいい選手なので、はい、警戒しています。

――キャプテンにちょっと伺うのは恐縮なんですけれども、今のところ、両チーム、もし怪我からの復活が期待されている選手、 それぞれいると思うんですけど、ブレイブルーパスだと松永選手とナイカブラ選手と、ワイルドナイツでは稲垣選手とか、クレイグ・ミラー選手とか、今、言える範囲でどんな様子でしょうか。
リーチ えー、まあ、まあ、言っていいかどうかわかんないですけど、あのー、(坂手:別に言わなくてもいいですよ)じゃあ、言わないです。
坂手 僕、うち誰でしたっけ?あ、稲垣さん、はいはい。僕らもまだわかんないんですけど、まだ会ってないんで、はい。ただ、まあ、回復したらいいなと思ってます。
――ちょっと最近の話題でもう1点伺いたいんですけれども、おそらく再来年からリーグの外国人枠を含めたレギュレーションが変更されます。これまでリーグワンを戦った上で、その変更というのはどういう意見をお持ちでしょうか。
リーチ そうですね。バランスを取るのが大事かなと思います。直接リーグワンと議論をやって、日本ラグビーにとって一番いい方向になるように、協会と直接話したいなと思います。これからルールも変わって、僕のところに何で変えるんだとかいろんな話もあったりあるので、こういう話は悪い話じゃないので、たくさんファンも見る側もプレーする選手、そして海外から来る選手の意見も全部聞いて、一番ベストな方向を決めたらいいなと思います。
坂手 はい、もうそれ以上の答えはないかなと思ってます。考えることをいろいろ思うところっていうのはね、各個人あると思いますけど、そのバランスだったり、リーグが良くなる方向っていうのを見つけるのが大事だというふうには思っているので、その議論というところに参加する機会があれば、もちろん僕の意見は伝えたいなというふうには思いますけど、そういうふうに良くなっていけばいいなと思ってます。
――坂手さんにお聞きしたいんですけど、去年決勝で敗れてその思いもあると思うんですけど、改めて決勝で戦ったと想定した時にリベンジへの思いがあれば教えてください。
坂手 悔しい思いはもちろんしましたし、勝ちたい気持ちはあるんですけど、今年のチームは今年のチームの良さがあって、今年の成長はすごく感じているので、それを表現できればなというのが一番です。まずは準決勝に対してフォーカスしていきたいですし、しっかりそこで自分たちのやってきたことを出しながら、次に進むことができればまたそこでもう一つ成長して、リーグワン最高の決勝の舞台に立ちたいなと思っています
――改めてリーチさんにもチャンピオンチームとしてどういう気持ちが大事か教えてくださいますか?
リーチ まず1戦1戦、今シーズンを通して1戦1戦勝っていこう、成長していこうという話もしたので、今回、再来週の準決に向けて、負けたら終わりというプレッシャーもあって、 どうやって自分たちの強みを出すか、そこに全ての力をそこにフォーカスを当てて やっていきたいなと思います。まずは準決勝にしっかり勝つことです。
――今回プレーオフが6チームになって、去年までとはちょっと違うシステムになりました。お二人の場合には1週相手が来るのを待つ立場だと思いますけれども、これによって、去年までというのが準備の心構えだったり、あるいは体のコンディショニング、どういう変化があるのか。
坂手 まず6チームになったところで言うと、シーズン終盤までどの順位に入るかとか、その6チームを確定するというところが、本当に終盤まで決まらなかったので、それに対してはリーグとしてすごく面白くなったんじゃないかなというふうには思います。
接戦が増えたのもそうですし、その勝ち点1、得点1点、そういうところがすごく重要になってきていたので、そういうところでもすごくしんどい、タフなシーズンだったんじゃないかな、そういうシーズンになったんじゃないかなというふうに思っています。
また準決勝から参加ということで、準備期間のこの1週間というのは、シーズンも18試合戦ってきたので、休息に充てられるというのはすごく大きなアドバンテージになるというふうに思っています。
有効に使いながらコンディションを良くして準決勝に向かいたいなと思っていますし、ただ勢いという話では、勝って勢いに乗ってくるチームと戦うというのは難しいと思います。そこを試合の頭、スタートのところで自分たちが超えていけるかというところが一番大事になってくると思うので、そういう心構えやメンタルの部分も含めて準備だと思っています。
リーチ 全部同じです。ただ1位と2位のその差が決まるまで、1日準備が増える、本当にラストの80分だったので、東芝ブレーブルーパスにとっては非常に大きいかなと思います。