首位決戦はドロー、ワイルドナイツ残り5分で逆転するも勝ちきれず。 | ラグビージャパン365

首位決戦はドロー、ワイルドナイツ残り5分で逆転するも勝ちきれず。

2025/05/03

文●編集部


5月3日、埼玉パナソニックワイルドナイツは、敵地に乗り込みクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの首位決戦に挑んだ。勝利すれば、1位通過の可能性が高まる重要な一戦。戦前の予想どおり序盤から激しい戦いとなった。

HIGHLIGHTS

前半7分、ワイルドナイツは敵陣ゴール前のスクラムから、LOリアム・ミッチェルが先制のトライ。山沢京平のゴールを決めて7‐0とする。同点とされたワイルドナイツは21分、細かなパスからボールをつなぎ、第2節以来の復帰戦となったFB山沢拓也がトライ。山沢京平がコンバージョンを決めて7‐14とリードを広げた。

ジャック・コーネルセン

ジャック・コーネルセン


前半8分・FLリアム・ミッチェルのトライ

前半8分・FLリアム・ミッチェルのトライ


稲垣啓太

稲垣啓太


前半22分怪我から復帰してきたFB山沢拓也のトライ

前半22分怪我から復帰してきたFB山沢拓也のトライ

前半の終盤、再び同点とされたワイルドナイツは、敵陣での連続フェイズからスピアーズにプレッシャーをかける。今シーズンディフェンスがいいスピアーズもペナルティすることなく粘り強いディフェンスを見せる。迎えた19フェイズ目。ミッチェルからのパスを受けたWTB長田智希が内にステップを切って、相手ディフェンダーを交わしトライ。14‐19として前半を折り返した。

前半39分WTB長田智希のトライ

前半39分WTB長田智希のトライ


長田智希

長田智希


後半7分、ワイルドナイツはPRクレイグ・ミラー、ヴァルアサエリ愛を投入。12分に山沢京平のPGで14‐22とするも、スピアーズ・フォーリーにもPGを決められ再び5点差に。26分にLOオッキー・バーナード、エセイ・ハアンガナ、WTBヴィンス・アソとインパクトプレーヤーを投入し突き放しにかかる。

山沢拓也がゴールに迫る

山沢拓也がゴールに迫る


後半12分SO山沢京平がPGを決める

後半12分SO山沢京平がPGを決める


28分、スピアーズ・江良颯のトライで逆転を許すと、HO佐藤健次、FL福井翔大とフレッシュレッグズを投入する。迎えた終盤、エセイ・ハアンガナが縦に突破すると小山がテンポよくボールを散らし確実に前進。重ねたフェイズは20を超え、最後はLOオッキー・バーナードが逆転のトライ。24‐29とワイルドナイツが再びリード。

スピアーズ・HO江良颯にトライを許し逆転される

スピアーズ・HO江良颯にトライを許し逆転される


激しいフィジカルバトル

激しいフィジカルバトル


オッキー・バーナードの突進

オッキー・バーナードの突進


後半35分、オッキー・バーナードがトライ

後半35分、オッキー・バーナードがトライ


山沢京平のコンバージョンも決まり5点差に

山沢京平のコンバージョンも決まり5点差に


38分、敵陣でボールをキープしていたワイルドナイツはドロップゴールを狙う。山沢京平が蹴ったボールはゴールわずか左に反れる。直後のプレーでスピアーズにボールを繋がれると、山田響がブレイクし、止めきれず同点のトライを許しノーサイド。ワイルドナイツは勝利目前で追いつかれ今シーズン2試合目の同点で試合を終えた。

勝ち点2を積み上げ、ワイルドナイツは勝ち点66。東芝ブレイブルーパス東京がBPを獲得して勝利したため2位に。最終節は東京サントリーサンゴリアスとの一戦。リーグ制覇のために重要なシード権が与えられる2位以上の通過をかけて戦う。

埼玉パナソニックワイルドナイツ ロビー・ディーンズHC

本日は本当にラグビー日和だったな、良い競争ができたと思っております。結果としては満足いくものではなかったが、最後、負けてしまう可能性があったことを考慮するとハッピーだったなと感じています。これから自分たちが向かっていくことに対して良い準備になったかなと思います。ライリー、ボーシェ、山沢拓也が戻ってきて、80分プレーしたことは自分たちにとってはプラスになると考えております。


――決定力が高かったがアタックに関して


アタックはとても良かったと思います。勢いを作るところが難しい相手だが、勢いが付いたときは、大きい相手に対して自分たちが効果的にアタックできたと思います。

――プレーオフに向けて


ベストの状態をその日にもっていかないといけないので、プレーオフのラグビーはまた違ったものだと感じております。チャンスが来たときにそれを掴み取らないといけないし、相手に介入させないようにしないといけない。お互い対戦相手を知っていると思っていますし、その段階では3回目になるかもしれない。驚くことはないことはないが、1つのチームがハッピーで、もう一つのチームはアンハッピーで帰るので自分たちのベストをもっていかないといけない。

――トライの取られ方に関して改善点は?


ターンオーバーからトライを取るのがクボタさんのラグビーだし、彼らの強さだと思っています。システムより個人、個人のところだと思います。ミスタックルがあれば突破されるので、そういったところを修正していきたい。

埼玉パナソニックワイルドナイツ HO坂手淳史キャプテン

坂手淳史キャプテン

坂手淳史キャプテン


良い天気で、たくさんのお客さんの前でプレーできて楽しかったです。やりたいことができた場面と、相手がやりたいことをやってきた場面が多々見えた。結果は自分たちが望むものではなかったが、そのプロセスやプレーの質では良い成長が見られたし、これからシーズン最後とプレーオフに向けて良い経験になったと思います。

――試合のテーマは


いろんな局面があると思うが、一つ一つの局面で勝っていくことがテーマでした。スクラム、ラインアウト、モールは相手のFWがすごく強烈で自信をもっているところなので、そこで戦っていく。ブレイクダウンやタックル、キックの競り合いなど、いろんなところに勝っていくことに今週、フォーカスして臨んでいた。(セカンドレースマンレースも良かった)良くなっていると思います。アタックも我慢できていたし、そこに関して良い部分が多かった。キャリーから始まっていくことですが、よいサポートのスキルを見せることができたと思います。

――来週の最終節(東京サンゴリアス戦)、勝てば2位以上が決まります


勝敗もすごく大事ですが、それ以上に自分たちのホストの最後の試合なので、良い準備をしてベストに持っていって勝てる準備をしたい。


――スピアーズはプレーオフで対戦する可能性があるが


トップ6はどこも当たる可能性があると思うが、フィジカルバトル、特にスクラムのところは見直さないといけない。最初のピンチは相手を押し込むことができたが、後半は相手に息を吹きかえさせるというか、つけ入れられた要因はスクラムとミスだと思うので、自分が思う範囲ではそれらが大事だと思います。

――プレーオフに向けて


ベストを持っていくことが大事だし、ここからはどのチームが一番成長するかだと思います。プレーオフに進むチームは拮抗していて、18試合を戦って体的にも精神的にも疲れているが、チームとしてどう成長して、どういう良いラグビーをできるかにフォーカスすれば、おのずとほしいものに近づいていける。

山沢京平

山沢京平


――SO山沢京平について


すごく信頼しています。入るところで蹴らせているので(笑)。正しい判断、早い判断をいっしょにしてくれるので素晴らしいし、キックのスキルも素晴らしい。今日、同点だったのは、京平のキックがなかったらそうならなかったと思うし、フィールドでも良い判断していて頼もしい選手です。ゲームの中で、どんどん自信を持ってほしいし、彼自身は納得していないと思うし、試合後、険しい表情をしていたのでまだまだ伸びてくれると思うし、チームの信頼を得てもっと良い選手になってくれると思う。

記事検索

バックナンバー

メールアドレス
パスワード
ページのトップへ