8日、ジャパンラグビーリーグワン、ディビジョン1の首位を走る東芝ブレイブルーパス東京が最終節・横浜キヤノンイーグルス戦に向けた練習を公開。勝利すれば、レギュラーシーズン2位以上が確定する重要な一戦。キャプテンのリーチ・マイケルが練習後取材に応じた。
ーーキャノン戦に向けて、開幕戦はかなり接戦でした。どういう印象ですか?
(田村)優を起点にボールを動くし、スペシャルなプレーだったり、キックの使い方だったりそう言うのを想定をしています。自分たちは自分たちにフォーカスして、強い状態で18節を終わりたいなと思います。
ーー勝ち点を取れば1位になるというところです。ミーティングで話したりしたんですか?
とにかく自分たちが積み上げてきたラグビーを精度良くやりたいなと思っています。雨も予想されているし、その中でもブレイブルーバスらしいラグビーをやっていきたいなと思っています。
ーーまず勝利と。
まずはそうですね。
ーーそうすれば1位か2位決まるから、1週間、休みがある。
はい。みんな言わなくても、知っていると思うので、勝って終われるようにしたいなと思っています。

リーチ・マイケル
ーーこの間の相模原戦の後にプレーオフ、ノックアウトステージに向けても、今度の試合ではディフェンスが重要になるという話をされています。その辺りはどうやっているのか?
特別なことはしてなくて、タックルエリアだったり、規律だったり、数試合の中で規律はすごく良くて、そのまま継続してディフェンスで勢いをつけてていきたいなと思います。
ーー去年より取られたトライが多いと思うんですけど、その辺のディフェンスで?
イージーなトライが多くて、そこにどう対応するか。コミュニケーションだったり分析だったり、その辺をうまく精度良くやりたいなと思っています。
ーー個人の問題というのは?
アグレッシブなディフェンスをしたくて、そのリスクは簡単にトライ取られることになるので、一番はタックルエリアの精度。そこに3人かけるか2人かけるか1人。ブレークダウン周りがキーとなる。
ーー人数をどうかけるかというのはその時その時に判断。分析で。
分析というのは、どの相手でもブレークダウンに2人かけるとどこかでギャップできるし、逆に1人だけにかけるとゲインされるし、2人目の精度だったら、もう少しずつやればうまくできると思います。
ヤマハは分析したら2人目の質がすごく良くて、どんな相手でもテンポを出させないディフェンスをしている。ディフェンスコーチ、リーグのジョン・ドナヒューの成果が出ています。
ーーアタックは仕掛けたりオフロードしたりというところはやってきたことが、成果が出ている?
オフロードの数だと東芝はダントツ1位になって、その辺は自分たちの強みだと思います。そのために、コンタクトでしっかり勝たないとダメです。そこは、勇気を持ってどんどんオフロードを繋いでいきたいなと思います。オフロードは、一番ディフェンスしにくい。
ーーこのシーズンは一貫してパフォーマンスが出ているのは、どういった練習、意識?
1週間のプロセスが全く同じだと、自分の役割だけフォーカスしてやっています。若手にプッシュされているので。
ーー特別キャプテンとして意識してやることは
37歳で特別なことを目指してやろうと思ってもできないし、やりたくても、淡々と自分の仕事、精度良くやりたいなと思っています。タックル、ボール、キャリー、ラインアウト、スクラム、モール、特別なことはリッチーだったり、シャノン、ワーナーに任せています。彼らは特別なことができる。
ーーチームとして連覇するために
勝ちたいという意欲が最終的に体で表現できたら一番いいなと思っています。何しても勝ちたいという意欲があれば2連覇できると思います。対応力も重要ですし、そうですね。そこが一番かなと思います。

ーー昨年はレギュラーシーズン2位でした。今年はもしかしたら1位になる可能性もある。そういう変化があると思うんですけれども、意識とかの変化はありますか?
ないです。去年から、前半戦でパナソニックに負けて、決勝で勝って。今回、同点としっかり勝って、ヤマハには2回負けているので、メンタルの準備はやっぱり有利かなと思います。負けた状態で、対戦相手がどうなるかは分からないですけど、そちらの方が有利かなと思います。
ーーヤマハ来いって感じ?
いや、それは。
ーー全然勝ってきたわけじゃなくて、やっぱり負けも経験したってことはメンタル?
そうです。その状態で臨んだほうが、強いなと思います。なんで負けたか、やはりしっかり理解した状態で試合できるので。僕たちが意識したことは必ずできるので、意識したことを試合に出せるので、それが2人目の速さだったり、オフロードの精度だったり、規律だったり、そのように意識すれば試合にできる。ヤマハに対して2試合とも同じ負け方をしていたので、そこは3回目、頑張ります。
ーーそこは皆さん練習の中でそれぞれが意識できてきてるなっていう
ヤマハに対してではないですけど、毎週意識することは意識してできてるので。それができてると思います。今週はキャノンに対しての意識で、来週どの相手になるかわからないけどその意識も。その週はその週で、プレーオフとなればプレーオフだけ勝てばいい。前のことだったり後のこととか関係ない。
ーーオフロードが良くなってるってところは、強いていうなら、何かどういうところが研ぎ澄まされたから、数が増えてたり、オフロードが増えてますか?
まずコンタクトに勝ってるのと、サポートコースが良く、オフロードにしっかり走ってくるコースだったり、判断、勇気。
ーー去年もやろうとしたけど、そこまでいってなかったのか、それでも新しいことをやり始めたのか。
もう、そのまま積み重ねます。セタだったりロブ・トンプソン、シャノンは(リーグワンでもオフロードの数が)選手の中で上位に入っている。その人がボールを持てば勝って、どんどんオフロードをつないでいく。
ーーそこの入る、その距離というか、深さというか、長さとか、それもある程度やってきたのか。
そうですね。練習の時からもずっとやってるし、周りの選手が正しくオフロードを判断できるようになってきたから。あと人の癖も分かってきてます。

リッチー・モウンガからシャノン・フリゼルへのオフロードパス
ーーじゃあ去年シーズンからやってきたけど、今シーズンより精度が上がってきた。
そうですね。オフロードってどんなディフェンスあっても、オフロード1本で試合決まる。しっかり勇気を持ってやり続けたいなと思います。
ーーヘッドコーチからどんどんやりなさいっていうことは?
ヘッドコーチよりも森田コーチ。
ーーそれはシーズン最初から言ってきて。
毎週いいオフロードを自分たちのDNAとして、どんどん立ってつなぐってのは東芝らしくなりました。
ーーチーム力のレベル差がなくなっているところを打破していくにはそういう要素が必要なのですか?
そうですね。もともと東芝は立ってつながっているチームだったので、ブレイクダウンをどう前に出せるか。
ーーそれは大前提ですか?
もう大前提です。
ーーゼネラルの練習の中でオフロードをやっているの?オフロードのみのスペシャルメニューも?
スペシャルメニューもやるし、練習の時もやるし、立って見てオフロードという意識はしています。
ーーレギュラーシーズンが18試合に伸びている中で、各チーム、主力選手をどこかで休ませていると思います。その中でずっと出続けているんですが。実際に、希望して出続けているんですか。それとも、コーチがお前今週休めっていうこともあったんですか。
休む余裕がない。毎試合ベストメンバーを出していて、ベストメンバーも勝ち取っているし、毎週毎週毎週。だから、怪我がない限りベストメンバーを出す。毎週きついので、ちょっと戦力落としたら負ける。相手も強いから、勝つのに毎週必死です。

12位の浦安戦でもタフな戦いだった
ーーレストしようかってコーチが聞いたりしないですか?
いや、そういうのはないですね。勝っていて下げることもないですけど、レストを考えるところもないですね。
ーー今シーズンのペナリティショットの数の少なさが、少し際立っているというか、リーチ選手が最後に攻撃すると。
どんどんアタックしていこうというチームなので、武器がいっぱいあって、セットだったらシャノン、リッチーと(森)勇登。武器がいっぱい。ロブ・トンプソン、ワーナーを使えるので、そういう武器をたくさん使って、どんどん示したいなと思います。自分たちが何を考えているか示したい。プレーオフになると、またどうなるか。

常に強気でチームを鼓舞するリーチ
ーー結構シーズン前からそういうレギュラーシーズンにしようと思ってたんですか?
そうではなくて、自然の流れです。
ーー全体的にリーチさんに?
僕とシャノン。14人でもモール組んでいけっていうのもあるし、やっぱ試合の流れですね。
ーーリーチさん、今季タックル数も1位だし、アタックの2つも去年よりすごい上がってると思うんですけど、それもコンディションがそれだけいいのか、スキルがいろいろ上がった?
僕にとってはまだまだ足りないなと思って。個人的な数は多いけど、一番意識したいのがドミネートタックルの1位になりたい。
ーー今何位くらいですか?
分かんないです。
ーー誰が多そうな気がしますか?
分かんないです。ワーナーは結構休んでるしシャノン、(佐々木)剛。
ーーこのチームでシャノンかワーナーもかなり多いなっていう
後は小鍛冶とかプロップ、(木村)星南とか。
ーー去年このシーズン入る前、ある程度自分の時間が長かったこともプラスになっている
怪我もあって、なんだかんだ代表があって、いったらいかないかって、もうずっと自分の成果かなって、結構やり込んだ。
ーー今季、松永選手、代表いってかなり良くなってると思うんですけど、どう見てますか。
かなり良いですね。たまたま2試合休んでいますけど。
ーー代表によって少し自信がついている。
もともとプレーも良くて、代表に行って自信がついているのかわからないですけど、ああいう小柄でも、日本のマッケンジー、オールブラックスのマッケンジーだって小柄で、どんな相手でも前に出るような人に対応できる。本当に素晴らしい選手。
ーー先ほどのオフロードの精度の高まりの話なんですけれども、この間の静岡戦のようにことごとくディフェンスされた場合でも、精度の高まりによって対応できるものなんですか。それ以外の選択肢の判断力は?
ヤマハ戦は全くできなくて。そうですね、どうするかね。
ーーでもそれは精度が高まると超えれるものなんですか?それとも他の選択肢をみんなが判断したと思う。
いうと全部バレてしまうから。ヤマハはそうさせないディフェンスをしてくるのでオフロードと前にいっていることをどう対応するか。

今シーズン、まだブルーレヴズに勝利していない
ーーバイウィークになったらバーベキュー をやるんですか
まず勝ってないんで僕は予定立ててないんですよ。
ーーその流れで聞くんですけど、フリゼル選手が日本選手と外国選手をリーチ選手に交流させてくれてるみたいな話をしているんですか?
それは僕だけじゃなくても東芝ってチームはそうなので、普通にみんな近くに住んで、全員チャリ持ってる。川もあって、飲みの場所も近いし、みんなで歩いていける。もしかしたら特別かもしれないし、みんなが近くに住んで、府中という街が全員応援してくれて、店も多くて、川も山もあって。あと結構歴代のOBがいろんなところに誘ってくれたりゴルフ、バーべキューだったり。
ーー例えば?
ナタニエラ・オトが豚の丸焼きやったり、あと望月がゴルフ。たまたま飲みに行ったらジョンさんがいたり、ジョンさんはボトルあるんで。
ーーよくホルモン中村に。
よく行ってますよね。あとLO、各LOが8人くらいいてますよ。各LOでどっか行ったり。
ーー最近どこ行ったの?
前のバイウィークで、山梨でテントサウナ。その時マイケル・コリンズ、池戸、モトキ、アサ、ナワシ、PJ、大士郎、森勇登、何人か…で俺だ。
ーー川の近くでやった?
そうです。テントサウナを。
ーーバーベキューやって、テントサウナやって。ブランニングは誰か忘れたんですか?テントサウナ借りたんですか?持ってた?
中村が持ってます。ホルモン中村。
ーーテントサウナを持ってきて、
そうそう、豚焼いて、バーベキューやって。
ーー去年、ご自宅に南アフリカの若い選手を呼んで、お話もされていたと思うんですけど、その流れというか。
東芝にLOグループがあったり、あと同期があったり、あと韓国出身のグループがあったりする、僕は会長やっていて。あと、フォワード会、バックロー会、ロック会、バックス会、10番、9番、センター、アウトサイトバックスというそれぞれのグループが多くて、あとオーバー30、東海会もある。だから、要はあの、飲みに行く機会。
ーーモウンガ選手もフリゼル選手も自転車で?
みんな自転車を持っている。最初の頃みんなママチャリに乗って、東芝に来て、なかなか見ないですよね。トップの選手がチャリのる。みんな府中が大好き。日本の選手もそうだし。外国人選手も府中も大好き。公園も多くて、祭りも多くて、子どもを育てるにはめちゃくちゃいいです。