3月12日から、第51期のラグビー高校日本代表26選手は、今年もイングランドへ遠征する。渡英直前の10日、市原スポレクパークで今年もU20日本代表候補と合同セッションを行った。3時間半にわたる激しい練習の後、今年も高校代表を指揮する桑原立監督(名古屋西)が報道陣に対応した。
高校日本代表 桑原立監督

桑原立監督
――渡英前、最終合宿を行い、U20代表候補と合同セッションも行いました。
良いところも悪いところもありました。順調ですが(自分たちより大きい相手と)コンタクトするイメージが選手にまだ入ってないというか、口で言っていたことが、それこそ今日は身をもって体験できたと思います。
高校日本代表の今年度のスタートの段階で、どれだけ経験を積ませるかという話の中で、(U20日本代表の)大久保(直弥)監督と相談し、(渡英する)ここのタイミングで(U20代表候補と)1セッションをやるという計画をしていました。

U20日本代表・古賀龍人
――U20日本代表候補とのセッションで見たかったことは?
準備したことをやる。あとは選手の肌感覚として、自分たちよりもフィジカリティが上の相手とやるということはどういうことか(わかってほしかった)。ここは(渡英前に)あえて失敗しろ、みたいに思っていて、見事にやられたので良かったかな。

畠山健介さんもスポットコーチに
――BKは結構、ブレイクする場面が多かったですね。
そうですね。(相手は3日目で)高校日本代表の方が準備時間は長く、一応、渡英前にオプションの仕込みは終わろうとやっていてそこの差が出たと思います。
――高校日本代表は2年連続、イングランド遠征になりましたね。
僕から要望したわけでもなく、日本ラグビー協会が創設100周年ということで、ということらしいです。東京から直行便でいきます。
――去年のツアーとある程度、動きが似ていて、最後にイングランドU19とテストマッチが控えています。
去年よりちょっと(スケジュールが)タイトですね。期間も短くイベントも多い。この世代のラグビー選手にとってはかなり刺激的なツアーになると思います。試合はハーレクインズU19(3月17日)とイングランドU19代表(3月21日)と対戦し、セッション(合同練習)はオックスフォード大とラグビー校とやります。ラグビー校では学校の見学を含めてラグビーをやります。
――イングランド代表はU19で、高校日本代表と年齢を揃えてくれるのですか?
そうですね。ほぼ一緒(の年齢)だと思います。ただ相手は、すでにU20のキャップホルダーが入っていたりするので、経験値が上です。我々は最初のテストマッチですけど、向こうはフランスU20代表の後、2試合目です。
――キャプテンはNO8ロケティ・ブルースネオル(目黒学院)、副キャプテンのCTB福田恒秀道(國學院栃木)の2人はどうやって決めたのですか?
1月のキャンプの時の振る舞いを見て決めました。(昨年もイングランドU19と対戦し)去年を受けて今年なので、とにかくイングランド(U19)代表戦に、選手が勇気を出してほしいという思いがあり、一番、チームに勇気をもたらす選手がロケティだと思いました。かといって、個がバラバラじゃいけないので、チームを揃えてほしいということで、副キャプテンを(CTB福田)恒(秀道)にお願いしました。

ロケティ(目黒学院)がキャプテン

バイスキャプテンに任命された福田恒秀道(國學院栃木)
――福田選手を副キャプテンに選んだ理由は?
(國學院栃木のキャプテンとして出場した1月の)花園で(準々決勝で)負けた終わった後のインタビューを見ていて、こんな子いるんだ、と泣きそうになっちゃった。とにかく彼だったら、裏表がないので、チームの態度を揃えることができるだろうなと思った。そんなカリスマ的なリーダーという感じでもないが グラウンドのパフォーマンスが高くて、しっかり自分と周りとっていうものを揃えられるタイプだなって感じです。
――2人は監督からお願いした?
はい。

――51期の高校日本代表市場、ロケティは初の外国人キャプテンになりますよね?
みたいですね。スタッフに言われて知りました。直感的に(キャプテンは)ロケティがいいなと思った。(練習中の)ハドルの発言が前向きなんです! ちょっと(日本語の)言い方は拙い部分がありますが、それが余計、ダイレクトに伝わり、何かを包んだりせずに言うのですごく良いと思いました。
(1月のロケティ選手の練習ぶりを見て決めたのか)彼がリーダーとして引っ張っていくときに、何かつまずきそうになったりしたときはコーチ陣がサポートするという感じです。
――英語と日本語ができるからという理由もあった?
はい。それは後付けですけどね。一番は、やっぱり、チームに勇気をもたらしてくれる存在という理由でした。
スローガンは「KNOTS」

――スローガンは?
チームのラグビースタイルは「好循環」と呼んでいて、スローガンは、この前、選手たちが決めた「KNOTS(結び目)」です。チームがまだ(コンバインドチームで)バラバラで、それを何とかしたいから、一つになるということを表現できないかと思い、僕がそれこそ、「こういうのが良いんじゃない?」と何個か候補を出す中で、ロケティと恒で話し合って「KNOTS」になりました。
――チームスタイルである「好循環」に込めた意味は?
やはり、一発で取り切ることは当然ないし、勝機を破壊して、相手を消耗して、トドメを指したい。その中でどれだけ我々の強みを循環させるか。アタックもディフェンスも攻撃的にやりますが、とにかくアタックの時間を長く、ディフェンスを短くしたい。

――遠征のターゲットは?
簡単なことじゃないが、イングランド代表に勝利することです。さっき、(対戦したU20代表候補の中にいた)去年の(高校)代表の子選手が「すごく楽しみです!」と言ってくれたんですけど、今年こそ勝たなきゃ怒られちゃいますね。
キャプテンNO8ロケティ・ブルースネオル

「(監督から電話で)キャプテンをやってほしいと言われました。嬉しかった! 日本語がそんなにわかっていないから難しいけど頑張らないといけないと思った。イングランド代表はでかいし大きいし、チームが上手くいかないときもあるから、自分が落ちないようにボールキャリー、ディフェンスで頑張って、その次は声を出してチームを盛り上げていきたい。イングランド代表の方が強くて大きいけど、ワンチームになって一つになってジャパンスタイルで勝ちたい」
副キャプテンCTB福田恒秀道

「(副キャプテンに)選ばれたのは評価されたので嬉しかったし、ちゃんとやらなきゃいけないという責任感はあります」
斉藤健仁スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当する。リーグワン、日本代表を中心に取材。 プロフィールページへ |

斉藤健仁