サクラフィフティーン、スペインに逆転勝利!ワールドカップで価値ある1勝。津久井萌・齊藤聖奈・ンドカ・ジェニファ試合後コメント | ラグビージャパン365

サクラフィフティーン、スペインに逆転勝利!ワールドカップで価値ある1勝。津久井萌・齊藤聖奈・ンドカ・ジェニファ試合後コメント

2025/09/08

文●編集部


7日、ラグビー女子日本代表は、女子ラグビーワールドカップ2025イングランド大会の最終戦でスペイン代表と対戦した。序盤敵陣の時間帯を作るものの、スコアに結びつけられず、スペインに少ないチャンスをスコアにされ、5‐14とリードして後半を迎える。
後半はFWにこだわり、モールにこだわり、自分たちが磨き上げてきた強みを前面に押し出し、次々とトライを重ね、29‐21で勝利し、今大会を終えた。

試合後に、SH津久井萌、FL齊藤聖奈、NO8ンドカ・ジェニファの3選手がオンライン取材に応じ、勝利の喜びを伝えた。

HIGHLIGHTS

SH津久井萌「(これ以上の成績を望むには…今まで以上にプレッシャーのかかった場面で細かいスキルを使えるようにすること」

――スペイン戦への思い

「最後の試合だったので、絶対に勝ちきって終わりたいのと、日本のやってきたことをやりたいと思って試合に臨みました」


――勝利おめでとうございます。


「(途中出場でしたが)まずはスコアすることが大事だったので、(齋藤)聖奈さんや(山本)実さんと敵陣に入ってどうアタックするか、前半に見られていたので、後半冷静に入れたかな」


――大会を振り返って


「結果的にはベスト8に行けず、自分たちにとっては残念だったが、最後は自分たちの強みのモール、キックで〝らしさ〟を出せたかなとポジティブに捉えています」


――後半から出場して勝利に貢献した


「ゲームドライバーとして勝ちきることができて良かったが、何回かパスミスがあったのでまだまだ改善の余地はあるなと思います」


――前回大会と比べて


「しっかり強化して準備してきた大会だった。自分たちは自信を持っていたが、同時に、海外の他チームも同じように成長していたと思う。差が縮まったとしても少しだった。まだまだ差はあるなと感じていて、ワールドカップの舞台はまったく違うチームとしてくるとわかっていたが、そこは呑み込まれてしまった。タラレバ、にならないように、次の大会からは最初からやっていかないといけない」


――次の大会を狙うと思うが、トップ8に入るためには


「合宿の日数とか環境も整ってきているが、その中で、自分たちでプレッシャーを掛け合うことはできているが、対男子の練習を増やしていったり、プレッシャーの中で細かいスキルを使ったりすることをもっと反復して、見ないでもできるくらいまでにしないといけない」


――勝利自体は8年ぶりでした


「前回とは違って、自分たちの自信のある武器が何個かあったのは違って、ペナルティーもらったらモールでいこうとなるのは前回とは違った」

――最後のトライはFWだけで20フェイズを重ねてトライを取り切りました。SHとしてあの場面はどうコントロールしていたのですか。


「BKもハンドリングスキルは強みとしていたので、オプションとしては持っていたのですがあそこではスペインのディフェンスが上がってくることがわかっていたし、CTB弘津さんのHIAでFWのジェニファが入っていたこともあるし、FWで行けるところまで行って、BKで絶対取れるとなったらBKに出すつもりでした。狙い通りでした」

No.8齊藤聖奈「勝つって最高だなと改めて思いました」

――今大会初勝利でした。3年前と違った点は?


「3年間積み上げてきて、自分たちのものにできたのはセットプレーの部分です。3年前の大会はここまでセットプレーを中心にアタックをできなかったし自分たちの強みではなかった。この3年間で、セットプレーはワールドクラスと言えるようになった」


――これから上のベスト8を目指すには

「ニュージーランド、アイルランドと対戦したときにやっぱり思ったが個人のスキル、ランニングスピード、フィジカルのところで差を感じたところが多かった。そこをフィールドに出ている15人でどうカバーするかを考えないといけない。フィジカルは4年間、積み上げるものがあるので、4年後、違ったものが見られるのではないかと思います」




――4年後もW杯目指す?


「(大笑)! どうですか、37歳なので少し厳しいところがあるが、しっかり後輩たちに自分の意志を託していきたい。(自分を)追い越している選手はいっぱいいるが、メンタリティーの部分で2試合負けた後、3試合目に向かうところを(ベテランとして)少しは見せられたかなと思います」


――どんなことを若い選手たちに言ってきたのか?


「ベスト8逃した後にもう1試合ある。自分たちにフォーカスしたことを世界中の人たちに見せられるチャンスがある。メンバー、ベンチ、ノンメンバー関係なく全員で作り上げることが大切だと言ってきました」

――最後のFWだけで20フェイズというアタックはすごかったですね。


「(爆笑)FWにこだわって取り切ろうという声はあったんですが、気がついたら20フェイズも行ってたんですね。もうちょっと早くBKに出しても良かったんですが(笑)」


――ワールドカップでは齊藤さんが主将だった2017年香港戦以来の勝利です。


「勝つって最高だなと改めて思いました。今回は後半から入ったのですが、全部出し切ろうという気持ちでピッチに入りました。はい、出し切れて、勝利で飾れてよかったです」


No.8ンドカ・ジェニファ「チームメイトや小中学生に今回の経験を伝えていきたい」

「スペインとは日本で2回対戦しましたが、そのときは日本のホーム。今回は両方の応援がたくさんいて、プレッシャーもありましたが、こんなにたくさんの人に応援されて試合をするのは初めて。良い機会になりました。日本に帰ったら、チームメイトや小中学生に今回の経験を伝えていきたい」


――ワールドカップで最後の試合で先発に抜擢されて、絶対に勝たなきゃという責任感と、プレッシャーを考えすぎずに楽しもうという気持ちとでは、どちらが強かったですか?


「まずサクラフィフティーンの一員としてここにこれたことが嬉しい。みんなで努力を重ねてきたので、試合に出る選手だけでなくグラウンドに立てないけど自分の思いを押し殺してサポートしてくれたメンバーや日本に残っているメンバー、みんなのために体を張り続けよう、チームのために絶対に勝とうという気持ちで試合に臨みました」

――交代でベンチに退いたあと、弘津さんのHIAでピッチに呼び戻されたときの気持ちは。


「正直ドキッとしました(笑)。でも、80分の試合が終わるまで気持ちを切らさないこと、勝つことしか考えていなかったので大丈夫でした。アタックの場面ではFWでアタックを繋げることだけを考えていました。最後にトライを取れて嬉しかったです」


――4年後のワールドカップで今度こそ8強を勝ち取るという気持ちになっていますか?


「本当にこのワールドカップのことだけを考えてやってきたので…今は今日勝てたことが嬉しすぎて、先のことは何も考えられないです(笑)」



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