6月21日、22日にわたって開催された「太陽生命ウィメンズセブンズ2025・熊谷大会」。女子ラグビー最高峰の国内サーキットシリーズ、横浜TKMはプール戦を2勝1敗で準々決勝進出したものの、準々決勝でナナイロプリズム福岡に敗れ、5位決定戦に進んだ。PTSに快勝すると、5位決定戦で日体大に14‐10に勝利して今大会を5位で終えた。キャプテンの永岡萌が怪我により欠場。人羅美帆バイスキャプテンがゲームキャプテンを務めた。全試合終了後に人羅選手に話を聞いた。
横浜TKM 人羅美帆バイスキャプテン

人羅美帆
今大会チームキャプテンが怪我をしてしまって、ゲームキャプテンをしたんですが、チームとして3ヶ月間しっかり準備してきたつもりでしたが、細かな精度というところが、まだまだ未完成だったと感じています。次につながるいい大会になったかなと思います。
――昨シーズンもそうでしたが、2日目の第1試合(準々決勝)はTKMにとって鬼門ですね。
自分たちの持っている力を出せる試合は出せるんですけど、1日目もそうですが、1試合目で出せないというのが、今のTKMの現状だと感じています。できるポテンシャルというのはあると自分たちも自信をもっているのですが、それを常に出し続けられるように細かい精度とか、コミュニケーション、横の人といかに喋るかというところがまだまだ必要だと思っています。

TKMでは4シーズン目を迎えるアカニシ・ソコイワサ

新加入の徳永結羽
――新しく加入した外国人選手とのコンビネーションは日々の練習でどう工夫していますか?
彼女たちは日本語が全く喋れないので、日本人選手がうまくタイミングをみて話したり、あとは日本にいる期間が長い選手がいるので、そういった選手に日本語と英語を混ぜながら、ジェスチャーで、あとはホワイトボードなどを使ったりして、あとは映像を見ながらコンビネーションをあわせています。

ヴィタリア・ナイコレ
――フランス代表のヨレイン・イェンゴ選手など、経験や実績がある選手たちが加入しましたが、何か得たものやTKMのラグビーに付け加えられたものはありますか?
特にディフェンスの部分でアグレッシブにいきたいという意識が度の国の選手も言っていて、私達日本人の特徴じゃないけど、自分たちを下に見71てしまうことがあるんですが、前に出るディフェンスの意識はチームに良い影響を与えていると思います。

ヨレイン・イェンゴ

アグレッシブなディフェンスをみせるヨレイン
――人羅さんも怪我から復帰して久しぶりの太陽生命ですよね。実際にフルでプレーできるようになったのはいつから?
2年前に怪我をして、一度15人制で復帰したんですけど、その後にまた1年間怪我で離脱しました。完全に復帰したのは2月からで、セブンズのシーズンはずっとフルで参加できています。ただ、14分間、この暑さでやるのとか、2日間3試合をこなすのは気持ちの面も体力的にも久しぶりだったのでしんどいなと感じました。

――今シーズンは「暑さ対策」が重要ですね。
そうですね。少しずつ慣れていくしかないので、次の大会まで1ヶ月ほど間があくので、暑い中でもしっかり走るところだったり、試合の間のリカバリーなど、水分補給も含めて重要になってくるので全員がちゃんと意識高めてやることが必要だと思っています。

サクラフィフティーンも経験したベテラン松永美穂

堀毛咲良

グランドファイナルの8月17日、TKMはチームとしてどこまで進化できるか、注目
――今シーズンはグランドファイナルというフォーマットで、上位に入っていれば必ず優勝できるチャンスがあります。これに関してはチームで話したりしますか?
チームとして大きく話はまだしていないです。もちろん総合優勝を掲げているんですけど、選手間でもこれからの3大会でも上を狙いつつ、最後でベスト8にしっかり残り続けるというところと、最後の4大会目に向けてチームを完成させていくことが今年は重要になってくると思っています。

人羅美帆