太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2025開幕目前、新加入選手情報―日体大・PEARLS編 | ラグビージャパン365

太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2025開幕目前、新加入選手情報―日体大・PEARLS編

2025/05/21

文●大友信彦


サクラセブンズの躍進に続き、女子ラグビーは国内セブンズシーズンへ。6月には太陽生命シリーズが開幕する。

今年はワールドシリーズとの重複を避け、サクラセブンズや同候補のメンバーがシリーズに出場できる環境が整った。それも影響しているのか、各チームも積極的な補強が目立つ。サクラセブンズの世界での躍進もあり、例年以上にハイレベルな大会が繰り広げられそうだ。そこで、RUGBYJAPAN365では、新年度の新加入選手情報を順次お届けする。

第1弾は積極的な補強が目立つ三重パールズと日体大から。

三重パールズ

タリア・コスタ ブラジル代表
ガブリエラ・リマ ブラジル代表
サラ・ヒリニ NZ代表
オリブ・ワザーストン NZ代表
須田倫代 日本代表 追手門学院(京都成章)
堅田風南 追手門学院大(神戸広陵)
樋口真央 日体大(パールズジュニア/四日市農芸)
大内田夏月 日体大(福岡レディーズ/筑紫高)
下村理紗 日経大(大村RS/長崎レディース→石見智翠館)

今季はパールズにとって設立10年目のシーズン。5月17-18日に地元・鈴鹿で開催されたパールズ10thアニバーサリーカップでMVPを獲得したのが新加入のブラジル代表、タリア・コスタだ。

タリア・コスタ

タリア・コスタ


1997年5月30日生まれの27歳(太陽生命シリーズ開幕時は28歳)。155cm55kgと小柄だが爆発的なスピードを持ち、今季ワールドシリーズ通算100トライの大記録を達成。年間MVPの候補にノミネートされ、年間ドリームチームにも選出された。ドリームチームといえば日本の梶木真凜が選出されたことも素晴らしいニュースだったが、年間順位は9位のブラジルから選出されたことでもそのスゴさが窺える。太陽生命シリーズ2025に旋風を巻き起こすのは間違いない。注目選手NO1だ。

注目の新加入選手はコスタだけではない。


サラ・ヒリニ

サラ・ヒリニ


一昨年にパールズに加入しながら、選手登録の書類が間に合わずに太陽生命シリーズ出場のかなわなかったブラックファーンズのレジェンドFWサラ・ヒリニが再加入。セブンズといえば広いスペースを使ったワイドな展開のイメージが強いが、空中戦、密集戦、ブレイクダウン、ディフェンスなどで世界トップレベルのFWプレーを見せてくれるのが楽しみだ。

国内勢も粒揃いだ。
サクラセブンズの天才ステッパー須田倫代は、パリ五輪こそ負傷で断念したが、自ら突破する力はワールドクラス。日体大からも自ら突破する司令塔・大内田夏月と、エース級の注目選手がズラリと加わった。樋口真央は昨季の日体大主将で、パールズジュニア育ち。里帰り入団だ。下村理紗は日経大黎明期からの司令塔。15人制の経験値も高い。

今季のサクラセブンズで活躍した庵奥里愛ら既存の選手も充実している。
悲願の年間総合優勝をつかみ取れるか?

樋口真央

樋口真央


大内田夏月

大内田夏月


須田倫代

須田倫代


下村理沙

下村理沙

日体大

浦山亜子 大村工/デューザ長崎
榎本千里 本庄/BRAVE LOUVE
大内田葉月 修猷館/福岡レディース
倉崎菜々 筑紫/福岡レディース
齋藤紗葉 関東学院六浦
島本慧叶 明和県央
杉本姫菜乃 国学院栃木/BRAVE LOUVE
高野千草 北越/ORIGINA NIIGATA
豊島愛美 佐賀工/鹿児島オールブラックス
二出川知香 麗澤
藤原 郁 京都成章
森 瑞葵 佐賀工/帆柱YR
吉山綾香 石見智翠館

昨季の高3世代トップの才能がごっそり加わった。
大内田葉月と齋藤紗葉、藤原郁は昨年12月のグローバルユースセブンズでNZ、オーストラリアを連覇して優勝を飾ったメンバー。
姉・夏月と入れ替わる形で加入した大内田葉月は司令塔として高1&高3で「世界制覇」を飾り、高2から太陽生命シリーズチャレンジチームの中軸を務めてきた世代トップランナー。自ら仕掛けるラン、キック。パスの総合力が高い。

大内田葉月

大内田葉月


斎藤紗葉

斎藤紗葉


藤原郁

藤原郁

斎藤紗葉は高2・高3で全国U18セブンズ2連覇の中軸で支えたハードワーカー。密集戦を戦うサイズと大外を走りきる決定力を兼ね備える。
杉本姫菜乃は高1で太陽生命シリーズのチャレンジチーム入り。デビュー戦となった静岡エコパ大会で2トライを決め、同年12月には上記グローバルユースセブンズの前身、ワールドスクールセブンズに大内田葉月とともに高1で出場し、優勝を飾ったパワフルランナーだ(そのチームの主将は高2だった谷山三菜子、副将が高3だった大橋聖香、ともに今年のサクラセブンズの世界4強入りメンバーだった!)。

杉本姫菜乃

杉本姫菜乃

浦山亜子は高2、高3で太陽生命シリーズのチャレンジチームを経験。二出川知香は麗澤高2年のときセブンズユースアカデミーを経験。豊島愛美は昨夏のコベルコカップで九州地区の優秀選手。主戦場は15人制で期待されるが、FWでもまずセブンズでブレイクした先輩も多い。

2年生にはワールドシリーズのトライオブザイヤーを受賞した谷山三菜子、4年生には高橋夏未という世界でめざましい活躍をしたサクラセブンズ組、さらに頼もしい先輩の堤ほの花も日体大で登録。シリーズ通算トライ120は現在歴代2位。昨季はながとでプレーしたニア・トリバーに抜かれた通算最多トライ記録に再び迫るか?あるいは抜き返すか?

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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